27 February 2016

ウェスパシアヌスの増税策

ローマのコロッセウム建設に着手したウェスパシアヌスは,
Pecunia non olet (金は臭わない
の一言でたいそう有名である。しかし最近の研究によると,財源探しは彼にはじまったことではなく,アウグストゥス以降,多くの混乱した試みが続けられていたという。


21 February 2016

iPhoneのロック解除問題

すでに多くの記事が出ているようだが,比較的に要領のよいまとめがReuterのこれ(日本語版)。
直接の発端は2016年2月16日の裁判官の命令で,その後大きな反響を呼んでいる。デジタル化が進んだ社会において,プライバシーに関する原理的な整理が日常的な事件のレベルで迫られている適例。押っ取り刀で検索してみたら,Daniel Soloveはすでにコメントをアップしていた。


 2月17日、米アップルは、銃乱射事件の容疑者が持っていたiPhoneのロック解除に向けて米政府に協力するよう求める連邦裁判所の命令に抵抗している。写真は分解されたiPhone。NY市の修理店で撮影(2016年 ロイター/Eduardo Munoz)

Petrobrasが20億レアルの追徴課税を受けていた

2015年8月のWSJの記事によると,以前からの係争事件についてブラジル政府との間で20億レアルで折り合ったという。

ちなみに7月のReutersの記事では16億。2014年の別の記事では87億。2012年の記事では47億。数字は段階によって違うが,いずれにしてもきわめて巨額。


Petrobras

20 February 2016

The Economist誌、米国の金融透明性欠如を再び批判

この記事である。
Financial transparency - The biggest loophole of all
Having launched and led the battle against offshore tax evasion, America is now part of the problem
Feb 20th 2016 | From the print edition

米国が一国主義的にFATCAをはじめておきながら,多国間枠組みでのCRSには参加しない。このことが,米国を大きな抜け穴にしてしまっている,という。情報源として引用があるのはBloombergやDie Zeit誌,Jason Sharman氏。関連して,パナマがアメリカの動向を言い訳にしてCRSから離れる動きをしているとの記事も出ている。

なお,昨年秋にも,同様の批判がされていた。

Hat tip: @masayoshimu